アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎をはじめ、アレルギー症状の発症には、自律神経の失調がかなり関係しています。

 私も、学生時代、ハウスダストをアレルゲンとするアレルギー性鼻炎に悩まされました。そのとき、よく感じたのが、何かに夢中になっているときは、鼻炎の症状もでないということでした。逆に、だらだらしているときほど、鼻水がたらたらでてきます。

 これは、副交感神経優位のときに、アレルギー症状がひどくでやすくなることを示しています。

 副交感神経が優位になると、リンパ球が多くなり、リンパ球は一度会った外敵を記憶し、外敵を無毒化する抗体を作ります。この抗体が肥満細胞を刺激し炎症物質をだします。

 加えて、皮膚の乾燥とバリア機能の低下で皮膚の状態がさらに悪くなります。

 通常、アレルギー性鼻炎で通院すると、抗アレルギー薬が処方されますが、薬を飲んでも、鼻水が止まらないという経験はないでしょうか。

 それは、アレルギー症状は、自律神経の状態と密接な関係があるからです。

 自律神経を整えることは、アレルギー症状を改善するだけでなく、かぜなどの感染症にかかりにくし、ストレスに強いからだをつくります。

 いま現在、ステロイド剤等を使用している患者様にたいして、使用しているお薬をすぐに中止するとリバウンドが出ることがありますので、とりあえず、病院の処方薬を使いながら、漢方で自律神経と皮膚の保護を行い、自然な形で処方薬を減らし、治癒に持っていきます。